ヘッドホンの豆知識から性能まで紹介 比較レポート研究会

ヘッドホンのベスト1

音楽が好きなので、私は家でもよく音楽を聞きますが、音楽を聞くなら、やっぱりスピーカーで大音量を出して聞きたいもの。

しかし、防音性のない我が家では、すぐにご近所さんからクレームが入ってしまい、萎える結果になるので、普段から周りを気にせずに音楽に浸れるよう、ヘッドホンを使用しています。

既に色んな種類のヘッドホンが出回っていますが、私が家電量販店で、ひたすら試聴と購入を重ねながら、聴き比べた結果、下記のヘッドホンをベスト1に選びました。

SONY MDR-CD900ST

型名 MDR-CD900ST
形式 密閉ダイナミック型
ドライバーユニット 40mm、ドーム型(CCAW採用)
最大入力 1,000mW
インピーダンス 63Ω
音圧感度 106dB/mW
再生周波数帯域 5~30,000Hz
コード長 2.5m
コードの太さ Φ4.0mm
プラグ ステレオ標準プラグ
質量 約200g(コード含まず)
希望小売価格 \18,900(税込)

このヘッドホンを一言で言うと、「音に対して素直」です。
原音のイメージのまま再生してくれるピュアなヘッドホンになっていますので、本来の音、製作者側の思う音を聴くことができ、高解像度で音の輪郭が鮮明に聴き取れるプロ仕様となってます。
例えば、ビートルズの「ヒア・カムズ・ザ・サン」をこのヘッドホンで聴いてみると音のがクリアに聴こえる分、より立体的にこの曲を聴くことが出来るかと思います。
また、同アーティストの「カム・トゥギャザー」これもこのヘッドホンで聴くと、ギターやベースの輪郭がハッキリとし、それぞれの音が聴きやすくなっているかと思います。

ただ、ピュアな音を聴かせてくれる為、低音が効いていてズッシリくるのがいい、という方などは、迫力のない、つまり個性がない音になっています。

聴く音楽や、見る映画によっては、元から低音を効かせているものが多い為、それを低音の効いたヘッドホンで聴くと、余計な低音まで響いてしまい、耳にもあまりよくありませんし、音のいずれかを特化させたヘッドホンを選んでしまうと、結果として聴く音をヘッドホンが選ぶ事になってしまいます。

個人の好みなどは、イコライザーなどでも多少音の調整は出来るので、まずは本来の音を聴く、というのがいいのではないかと、個人的には思います。

音源を素直な音のまま聞き、そこから自分の好きな音にカスタマイズするなど、広い用途で使えるこのヘッドホンは、多様性でも優れていると思います。

音に対して素直なので、このヘッドホンはプロのレコーディング・スタジオに必ずといっていいほど置いてあります。

私も実際に、レコーディングスタジオに何度かお邪魔する機会があったので、拝見させて頂きましたが、ヴォーカルの方は勿論、楽器を演奏される方も、皆さんこれをつけてレコーディングされていました。

曲を聴く人がどんなヘッドホンを使っているかなんて、アーティスト側にはわからないわけですから、より公平なモニタリングで、音の調整をしていかなくてはなりませんので、その過程で音に対して素直なヘッドホンは欠かせないというわけです。

このピュアな音を出してくれる点こそが、プロのレコーディング・スタジオで愛され続けている要因です。

つけ心地と遮音性

ヘッドホンを付ける場合、付け心地が良くないと、それだけで付けるのが億劫になってきます。MDR-CD900STの付け心地は、人によってはちょっと圧迫感があるかもしれません。ただ、本体自体はそんなに重くないので、長時間付けっぱなしでも気になりません。
耳との接触部にはふっくらとしたクッションがフィットし、遮音性を高めてくれていますので、自分の時間を邪魔されることなく過ごすことが出来ます。

耐久性

このヘッドホンは、当初、業務用として販売され、数多くのレコーディング・スタジオで流通しているものです。業務用=プロ仕様になっているので、耐久性に関しては、しっかり配慮された造りになっております。

ただ、業務使用を目的としたプロ仕様なので、故障時の無料保証期間が何とありません。値段はそんなに高いものではないとは言え、保証が利かないという点は、難点の一つです。

ただ、このヘッドホンはバラ売りでのパーツが多く販売されていますので、破損した部分のパーツだけ取り替えれば、また新たに買い直すリスクがなくなり、万一の場合は、有料にはなるものの修理も受け付けているので、購入後も安心して使っていけます。

コストパフォーマンス

ちょっと高価なヘッドホンの部類に入ってしまうシロモノですが、それに見合った性能は、備わっていると思います。
変えのパーツが多いので長く付き合っていけるヘッドホンですので、そのことから考えると、むしろ安いのではないかと思われます。

ただ、難点としては、故障時の無料保証期間が無い事と、ジャックの接続端子が、ステレオ標準プラグであること。
通常のイヤホンなどのミニプラグとは違い、プラグがデカイんです。

まあ、レコーディングスタジオ向けに作られた製品なので、ステレオプラグなのは当然といえば当然ですね。
なので、ipodやMP3プレーヤーなどで聞く場合は、400円ほどで入手できる、変換アダプターを使う必要があります。

もともと業務使用を目的としているので、外で使用することは想定されていない所からこういう仕様になっていますが、変換プラグ自体、安価で入手できるので、それほど大きな問題ではないかと思います。

まとめ

以上の内容から、多少の難点はあるものの、用途が幅広く使え、業界からの認知度も高く、換えの部品の多さから長く使っていけることを考えれば、それくらいのリスクは許容範囲内だと思われます。

聴こえてくる音が素直なので、音楽だけでなく、映画やTVを見る際にも、このヘッドホンを使って聞くと、また新鮮です。
私は、アーティストのLiveDVDを見る時は、いつもこのヘッドホンを使って、Liveの雰囲気を丸々楽しんでいます。
ただ、高音になると、耳をキンキン言わせてくる為、曲によっては、向いていないこともあると思います。

しかし、そういった良い点、悪い点を総合的に考えても、私はこのヘッドホンがベスト1に相応しいと考え、選びました。

そもそもこのヘッドホンが登場したのは、何と1989年。業務向けだけだったのが、一般でも販売開始され、それから何年も経っている製品ですが、それでもいまだに売れ続けています。
という事は、それだけ良品の証だと思います。

皆さんも、家電量販店で見かけたら、とりあえず試聴してみて下さい。
音に対する聴き方を、このヘッドホンが変えてくれると思います。
ホームページは、下記URLになります。

http://www.soundhouse.co.jp/shop/ProductDetail.asp?Item=680%5EMDRCD900ST%5E%5E

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